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  • 2019/08/18
  • 歯科コラム
お子さんの歯列矯正で用いられる主な装置

拡大装置(拡大床)

顎を拡大させ、永久歯が生えるスペースを確保する目的で用いられるのが、拡大装置(拡大床)です。

顎の成長期に行う第1期治療で用いるもので、取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際にも違和感がありません。メンテナンスしやすく、清潔さを保ちやすいといったメリットがあります。

一方、子どもでも自分で外せるといった面がデメリットになり、効果が出にくいケースもあるため、注意が必要です。子どもが落として壊してしまうといったトラブルも生じやすく、作り直したり、調整が必要になったりするケースもあります。

拡大装置を用いることで、床矯正の効果が発揮されやすくなったり、のちの治療で抜歯せずにすむ可能性が高まったり、矯正治療後に歯列がもとに戻りにくくなったりします。

 

床矯正装置

顎を広げて歯並びを整えるために装着する装置で、口の裏側につけるプラスチックと、表側の歯をおさえる金属線で構成されています。

取り外しも簡単で、食事や歯磨きがしやすいのがメリットです。第1期治療として床矯正装置を装着することで、抜歯せずに矯正治療を終える可能性が高まります。

 

固定式拡大装置

上顎の歯並びを横に広げる目的で用いられるもので、金属のバンドと太いワイヤーを用いた装置で上顎をしっかり固定します。

ネジを調整して上顎に強い力をかけていくため、装着して3日から1週間ほど奥歯付近に痛みを感じることもあります。

 

ムーシールド

受け口(反対咬合)の早期治療を目的として用いられるマウスピースです。

受け口の治療では、顎の骨格が成長途中にあるころのほうが、より短期で治療できるとされています。ムーシールドを装着するのは就寝中に限られているので、子どもの負担も少なくてすみます。

 

顎外固定装置

顔の外に装置の大部分が出ており、取り外しできるものを顎外固定装置と呼びます。

口の中に装着する装置を補強する目的で、夜などに装着します。顎外固定装置として用いられるものとしては、ヘッドギアやチンキャップ、MPAなどがあり、それぞれの目的に合わせて選択されます。

ヘッドギアは、奥歯を後ろに動かすことで、上顎が下顎より前に出っ張ってしまっている症状の改善を目指す装置です。

下顎が前に突き出ていたり、受け口になっている場合には、チンキャップが用いられます。ヘッドキャップをかぶったうえで、下顎にチンキャップを被せ、ゴムでつないで下顎の骨を引っ張っていきす。

MPAは、上顎を牽引するために用いられるものです。顎と額につけた装置の間に、上顎を引っ張るためのワイヤーがあり、上顎を牽引していきます。

 

機能的矯正装置

口の周りや顎の筋肉の動きを利用しながら、下顎の骨の成長を前方に促すための装置で、プラスチック床とワイヤーでできています。

ネジで装置の幅を調整しながら用いるもので、自宅で過ごす際に装着する、取り外し可能な装置です。出っ歯や受け口の治療に使用します。

 

マウスピース矯正

透明のマウスピースを用いた矯正装置で、人目につきにくいため、前歯の矯正などで用いられることが多く、痛みを比較的感じにくいのが特徴です。取り外しも可能で、管理しやすく、身体への負担が少なくてすみます。

第1期治療でも第2期治療でも用いられるのは、種類が豊富で、さまざまな用途でで用いられるからです。

種類によっては費用も比較的安価ですむため、比較的手軽に矯正を始めることができます。

 

マルチブラケット装置

歯に留め具(ブラケット)を装着し、形状記憶抗菌でできたワイヤーで歯列を矯正していくもので、成人した場合のもっとも一般的な矯正装置のひとつです。子どもの矯正治療では、永久歯が生えそろったタイミングで行う第2期治療で用いられます。

歯列矯正の効果が高く、細やかに調節可能ですが、歯全体に痛みを生じやすく、費用が高額になりやすいのがデメリットです。

 

矯正中に注意すべきポイントとは

痛みへの対処

矯正治療に際しては、特殊な装置をつけて歯を動かしていくだけに、かなりの痛みをともなう場合もあります。

もちろん、痛みの程度は使用する矯正装置やお口の状態によっても異なりますが、お子さんでも耐えられる程度に抑えられることがほとんどですので、さほど神経質になる必要はありません。ただ、痛みはある程度続くため、お子さんが不安を感じることがあります。

親御さんは、お子さんの様子に気を配り、痛みが長期的に続くわけではないことなどをわかりやすく説明してあげてください。ただ、あまりに痛みが激しい場合は、歯科医師に相談するようにしましょう。

 

丁寧な歯みがきを

取り外しのきかない矯正装置を装着していると、歯磨きの際に磨き残しがでる可能性があります。

磨き残しで虫歯を発症しないよう、親御さんが丁寧に仕上げ磨きをしてあげるようにしましょう。親御さんと子どもさんが一緒にブラッシング指導を受けるのもおすすめです。

 

装置にからまりやすい食べ物に注意

装置にからまりやすい食べ物(おもちやガム、水あめ、キャラメル)などにも注意が必要です。

もちろん、食事を制限する必要はありませんが、装置にからまりやすいものや極端にかたいものは、装置に悪影響を及ぼす可能性がありますので気をつけましょう。

 

口にぶつかるスポーツならマウスガードの着用を検討

矯正治療中でもスポーツをしてかまいませんが、口がぶつかるとケガをする可能性もあります。

柔道やラグビーなど人との接触が多いスポーツをする場合は、スポーツ用のマウスガードなどを着用するようにしましょう。

 

定期的な通院で治療の経過を確認

矯正治療中は、1ヶ月か2ヶ月に1度の頻度で歯科医師によるチェックを受ける必要があります。

治療の進み具合によって通院するタイミングも異なり、経過観察中には3ヶ月から6ヶ月に1度通院すればよいという歯科医院が多くなります。歯科医師の指示に従って通院し、治療の経過を確認することが大切です。

 

まとめ

子どもの歯並びが気にかかる一方で、子どもに負担をかけるのではないか、治療期間はどのくらいになるのか、費用の目安はなどと、矯正治療に関する親御さんの心配の種は少なくありません。

しかし、矯正治療をするなら、顎の成長を利用できる子どものうちのほうが身体の負担が少なく、効果を実感しやすいのです。矯正治療を受けさせるべきかどうか迷っている人は、歯科医院で、治療方法や費用、期間、お子さんへの身体の負担などを気軽に相談してみましょう。

 

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