噛み合わせ治療・顎関節症
噛み合わせ治療・顎関節症
- 精密な診査・診断
- マウスピース(スプリント)治療
- 生活習慣・癖の改善指導
- 噛み合わせ調整
顎の痛み、口の開きにくさ、諦めないでください

「食事の時に顎が痛む」「口を大きく開けられない」
「顎を動かすとカクカク、ジャリジャリと音がする」
「朝起きると、顎やこめかみが疲れている感じがする」
このような顎(あご)に関する不快な症状や、あるいは、「なんとなく噛み合わせが悪い気がする」といった漠然としたお悩みをお持ちではないでしょうか。
噛み合わせや顎の関節の問題は、単に「痛い」「開けにくい」といった症状を引き起こすだけでなく、食事や会話といった日常生活の基本的な動作を困難にし、生活の質を大きく低下させてしまうことがあります。
さらに、頭痛や肩こり、首のこり、耳鳴りなど、一見するとお口とは関係なさそうな全身の不調にも繋がっているケースも少なくありません。
しかし、その原因は一つではなく、歯並び、生活習慣、ストレスなど、様々な要因が複雑に絡み合っていることが多いため、「どこに相談すれば良いのか分からない」と悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。
私たち、まきの歯科医院では、そのような噛み合わせや顎関節に関するお悩みに真摯に向き合い、丁寧な診査・診断を通じて根本的な原因を探り、患者様一人ひとりに合わせた適切な治療法をご提案することで、症状の改善と再発防止を目指しています。
どうぞ、お一人で抱え込まず、私たちにご相談ください。
お口の健康の要、噛み合わせ
その重要性と乱れる原因
まず、「噛み合わせ」について考えてみましょう。噛み合わせ(咬合:こうごう)とは、上の歯と下の歯が接触する関係のことです。
単に歯が接触するだけでなく、食べ物を噛み砕いたり、飲み込んだり、話したりする時の顎の動き全体に関わる、非常に重要な要素です。

なぜ正しい噛み合わせが大切なのか
正しい噛み合わせは、私たちの健康と快適な生活のために、多くの重要な役割を担っています。
- 効率的な咀嚼(そしゃく)
食べ物をしっかりと噛み砕き、消化を助けます。 - 明瞭な発音
正しい舌の動きを助け、はっきりとした発音を可能にします。 - バランスの取れた顔貌
顎の位置を安定させ、顔全体のバランスを整えます。 - 顎関節や筋肉への負担軽減
噛む力を適切に分散させ、顎の関節や周りの筋肉への過度な負担を防ぎます。 - 歯への負担軽減
特定の歯だけに強い力がかからないようにし、歯の破折や摩耗、歯周病の悪化などを防ぎます。 - 全身のバランス
正しい噛み合わせは、体の重心や姿勢の安定にも影響を与えると言われています。
噛み合わせが乱れる主な原因
では、なぜ噛み合わせは乱れてしまうのでしょうか。その原因は様々です。
- 歯並びの不正
出っ歯、受け口、デコボコ(叢生)、すきっ歯など、歯並び自体に問題があると、正しい位置で噛み合わなくなります。 - 歯の欠損の放置
抜けた歯をそのままにしておくと、隣の歯が倒れたり、噛み合う相手の歯が伸びてきたりして、噛み合わせが大きくずれてしまいます。 - 不適合な修復物
高さが合っていない詰め物や被せ物、お口に合っていない入れ歯なども、噛み合わせを狂わせる原因となります。 - 歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)
無意識のうちに強い力で歯をこすり合わせたり、食いしばったりする癖は、歯を摩耗させ、顎関節や筋肉に大きな負担をかけます。 - 生活習慣や癖
頬杖をつく、うつ伏せで寝る、いつも同じ側でばかり噛む、猫背などの日常的な習慣や姿勢も、噛み合わせや顎の位置に影響を与えます。 - 加齢による変化
年齢とともに歯がすり減ったり、歯周病で歯が移動したりして、噛み合わせが変化することもあります。
顎の不調「顎関節症」
噛み合わせの問題とも深く関連するのが、「顎関節症(がくかんせつしょう)」です。
顎関節症とは、顎の関節(耳の少し前あたりにあります)や、その周りの筋肉(咀嚼筋)に何らかの問題が起こり、痛みや機能障害が生じる状態の総称です。

顎関節症の代表的な症状
以下のような症状が、一つ、または複数現れるのが特徴です。
- 顎の痛み
口を開けたり閉じたりする時、食べ物を噛む時、あるいは安静にしている時にも、顎の関節やその周りの筋肉(頬やこめかみなど)に痛みを感じます。 - 開口障害(口が開きにくい)
正常な状態では指が縦に3本程度入りますが、顎関節症になると、痛みや関節の動きの制限によって、それ以下しか口を開けられなくなることがあります。無理に開けようとすると痛みが強まります。
- 関節雑音(音がする)
口を開け閉めする際に、顎の関節部分で「カクカク」「コッキン」といったクリック音や、「ジャリジャリ」「ミシミシ」といった軋轢音(あつれきおん)がすることがあります。これは、関節の中にあるクッションの役割をする「関節円板」という組織がずれていることなどが原因で起こります。 - 噛み合わせの違和感
急に噛み合わせが変わったように感じたり、どこで噛んで良いか分からなくなったりすることがあります。
顎関節症に伴う可能性のある症状
顎関節症の症状は、顎周りだけでなく、全身の様々な不調として現れることもあります。
- 頭痛(特に側頭部)、肩こり、首のこり
- 耳鳴り、耳の痛み、めまい
- 目の疲れ など
これらの症状がある場合、その原因が顎関節症にある可能性も考えられます。
顎関節症の主な原因
顎関節症の原因は、一つに特定できることは少なく、複数の要因が複合的に関与して発症することが多いと考えられています(多因子性)。
主な要因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 噛み合わせの異常
上下の歯が適切に噛み合っていない状態。 - ブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり)
睡眠中や日中の無意識下での強い噛み締め。 - 精神的ストレス
ストレスによる筋肉の緊張や、食いしばりの増加。 - TCH(上下歯列接触癖)
何もしていない時に、上下の歯を無意識に接触させている癖。通常、安静時には上下の歯の間にはわずかな隙間がありますが、常に接触させていると筋肉が緊張し、顎関節への負担が増加します。
- 不良姿勢や癖
頬杖、うつ伏せ寝、猫背、長時間の下向き作業、片側だけで噛む癖など。 - 外傷
顎を強くぶつけた経験など。 - その他の要因
関節の構造的な弱さ、まれに関節リウマチなどの全身疾患。
これらの要因が、その人の持つ顎関節や筋肉の許容量(キャパシティ)を超えた時に、症状が現れると考えられています。
まきの歯科医院の治療方針 ~根本原因へのアプローチ~

当院では、噛み合わせや顎関節症の治療において、単に症状を抑えるだけでなく、その根本的な原因を探り、患者様一人ひとりの状態に合わせた適切なアプローチを行うことを目指しています。
1. 詳細な診査・診断:原因を正確に探る
まず最も重要なのは、なぜ症状が出ているのか、その原因を正確に突き止めることです。
そのために、以下のような診査・診断を丁寧に行います。

- 問診
どのような症状が、いつから、どんな時に現れるのか、痛みの程度や性質、生活習慣、ストレスの状況、過去の治療歴や外傷歴など、詳しくお話を伺います。患者様のお話の中に、原因を探るための重要なヒントが隠されていることが多くあります。 - 顎関節・筋肉の診査
顎の動き(開閉口時の動き方、開口量)、関節雑音の有無、顎関節や咀嚼筋(頬やこめかみの筋肉)を指で押した時の痛みの有無などを調べます。 - 噛み合わせの診査
現在の噛み合わせの状態、歯の接触状態、歯ぎしりや食いしばりによる歯の摩耗などをチェックします。 - 画像診断
必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯や顎の骨の状態を確認します。さらに詳細な情報が必要な場合には、歯科用CTスキャンを行います。
CTでは、顎関節の骨の形状や変形、関節円板の位置などを三次元的に精密に把握することができ、より正確な診断に繋がります。
これらの診査・診断結果を総合的に評価し、症状を引き起こしている原因を多角的に分析します。
2. 保存的なアプローチを基本に
当院の治療方針の基本は、「可能な限り歯を削ったり抜いたりしない」体に優しい、保存的なアプローチです。(当院の強み)
顎関節症の治療においても、まずは手術などの外科的な方法ではなく、患者様の負担が少ない治療法から検討していきます。
3. スプリント療法(マウスピース治療)
顎関節症治療の中心的な方法の一つが、「スプリント」と呼ばれるマウスピースを用いた治療です。(オクルーザルスプリントとも呼ばれます)(当院の強み)
患者様のお口に合わせて作製した透明なマウスピースを、主に就寝時に装着していただきます。スプリントには、以下のような効果が期待できます。

- 顎関節や筋肉への負担を軽減する
- 噛み合わせを一時的に安定させる
- 歯ぎしりや食いしばりによる歯へのダメージを防ぐ
- 顎の位置を適切な位置へ誘導する
スプリントの種類もいくつかあり、患者様の症状や目的に合わせて選択し、装着後も定期的に調整を行いながら、効果を確認していきます。
4. 生活習慣・癖の改善指導
顎関節症の原因として、日常生活における習慣や癖が大きく関わっていることが少なくありません。
当院では、治療と並行して、これらの改善に向けたアドバイスも積極的に行っています。(当院の強み)
例えば、以下のような指導を行います。

- 無意識に上下の歯を接触させてしまう癖(TCH:上下歯列接触癖)に気づいていただき、意識的に歯を離す時間を作る練習。
- 頬杖をやめる、うつ伏せ寝を避ける、正しい姿勢を心がけるといった指導。
- ストレスとの上手な付き合い方や、リラックス法などについても、必要に応じてお話しします。
患者様ご自身の生活習慣への意識と改善が、症状の軽減と再発防止に非常に重要になります。
5. 総合的なアプローチによる噛み合わせ調整
噛み合わせ自体に明らかな問題があり、それが症状の原因となっている場合には、噛み合わせを改善するための治療を検討します。
当院では、歯科矯正や義歯(入れ歯)の使用なども含めた、総合的なアプローチで対応いたします。
修復物の調整・再作製

高さが合っていない詰め物や被せ物があれば、調整するか、必要であれば作り直します。
合わない入れ歯も、調整または新製を検討します。
咬合調整

特定の歯が強く当たりすぎている場合などに、その部分をほんのわずかだけ削って、全体の噛み合わせのバランスを整えることがあります。(歯を大きく削るわけではありません)
矯正治療

歯並び自体が原因で噛み合わせに大きな問題がある場合には、根本的な解決のために矯正治療をお勧めすることもあります。(成人矯正・小児矯正のページもご参照ください)
補綴(ほてつ)治療

歯が抜けたままになっている箇所があれば、入れ歯やブリッジなどで歯を補い、正しい噛み合わせを回復させます。
6. 痛みの緩和処置
痛みが強い場合には、一時的に消炎鎮痛剤を処方したり、顎周りの筋肉をリラックスさせるためのマッサージやストレッチの方法を指導したりすることもあります。
症状緩和と再発防止のために
ご自宅でできるセルフケア
歯科医院での治療と合わせて、ご自宅でのセルフケアも症状の改善や再発防止に役立ちます。
- 顎に負担をかけない
硬い食べ物や、長時間ガムを噛むことなどを避けましょう。大きなあくびや、歌うなどで口を大きく開けすぎないように注意しましょう。 - 姿勢を意識する
猫背にならないよう背筋を伸ばす、頬杖をつかない、うつ伏せ寝を避けるなど、日頃の姿勢に気をつけましょう。 - リラックスを心がける
ストレスを溜め込まないよう、自分なりのリラックス法を見つけましょう。入浴などで体を温めるのも効果的です。 - セルフマッサージなど
歯科医師や歯科衛生士から指導された顎周りの筋肉のマッサージやストレッチを無理のない範囲で行いましょう。
顎の悩み、一人で抱え込まずにご相談ください

噛み合わせの違和感や、顎の痛み、口の開きにくさといった症状は、日常生活において大きなストレスとなり、QOL(生活の質)を著しく低下させてしまうことがあります。
また、その原因は多岐にわたるため、ご自身で解決するのは難しい場合がほとんどです。
まきの歯科医院では、患者様のお悩みに真摯に耳を傾け、CTスキャンなどの精密な検査機器も活用しながら、症状の根本的な原因を探り、スプリント療法や噛み合わせの調整、生活習慣の改善指導、そして必要であれば矯正治療や補綴治療といった総合的なアプローチを通じて、症状の改善と再発防止を目指します。
「これくらいで歯医者に行くのは…」「どこに相談したらいいか分からない」そう思われている方も、どうぞ一人で悩まず、まずは私たちにご相談ください。
皆様が、顎の不快な症状から解放され、快適な毎日を取り戻せるよう、全力でサポートいたします。