予防歯科
予防歯科
- 歯磨き指導
- フッ素塗布・シーラント
- 歯石除去や専門的なクリーニング(PMTC)
- 定期的な検診・メンテナンス
治療から守るへ。生涯、健康な笑顔で過ごすために

「歯医者さんは、歯が痛くなったり、何か問題が起きてから行く場所」もしかしたら、今でもそのようにお考えの方が多いかもしれません。
しかし、私たち歯科医師が本当に願っているのは、皆様が虫歯や歯周病になってから治療にいらっしゃるのではなく、そもそも、それらの病気にならないように、健康な状態を維持するために歯科医院を活用していただくことです。それが「予防歯科」という考え方です。
予防歯科の目的は、虫歯や歯周病といったお口のトラブルを未然に防ぎ、もし問題が起きたとしてもごく初期の段階で発見し、最小限の介入で健康な状態を取り戻し、そしてその状態を長く維持していくことです。
ご自身の歯で、生涯にわたって美味しく食事を味わい、楽しく会話をし、心からの笑顔で過ごせること。それは、何物にも代えがたい素晴らしい人生の豊かさに繋がります。
また、近年ではお口の健康が全身の健康にも深く関わっていることが明らかになってきており、お口のケアをしっかり行うことは、健康寿命を延ばすためにも非常に重要です。
まきの歯科医院では、痛みを取り除く治療はもちろんのこと、皆様の大切な歯を「守る」ための予防歯科にも力を注いでいます。
このページを通じて、予防歯科の大切さをご理解いただき、私たちと一緒に、皆様の健康な未来を築いていくことができれば幸いです。
「治療」よりも「予防」が大切な理由 ~失ってからでは遅い、歯の価値~
なぜ、私たちはこれほどまでに「予防」を重視するのでしょうか。それには、明確な理由があります。

1. かけがえのない、ご自身の歯を守るために
皆様が生まれながらに持っているご自身の歯(天然歯)は、実に精巧にできており、素晴らしい機能と美しさを持っています。
一度虫歯や歯周病で削ったり、抜いたりして失われてしまうと、残念ながら二度と元には戻りません。
どんなに優れた詰め物や被せ物、入れ歯やインプラントも、あくまで失われた機能を「補う」ものであり、ご自身の健康な歯に勝るものではないのです。
治療を繰り返せば繰り返すほど、歯はダメージを受け、その寿命は短くなってしまいます。
できる限り治療の必要がない状態を保つこと、それが、ご自身の歯を生涯にわたって守るための最も確実な方法なのです。
2. 身体的・時間的・経済的な負担を軽減する
虫歯や歯周病が進行してから治療を始めると、痛みを感じたり、治療のために何度も歯科医院に通ったり、そして場合によっては高額な費用がかかったりすることがあります。
歯を失ってしまった場合には、入れ歯やブリッジ、インプラントなどのさらに大掛かりな治療が必要となり、その負担はさらに大きくなります。
一方、予防のために定期的に歯科医院に通うことは、一見すると手間や費用がかかるように感じるかもしれません。
しかし、結果的に虫歯や歯周病にならずに済めば、あるいはごく初期の段階で対処できれば、将来的にかかるはずだった治療に伴う身体的・時間的・経済的な負担を大幅に減らすことができるのです。
予防歯科は、ご自身の未来の健康への「賢い投資」とも言えるでしょう。
3. 全身の健康を守るためにも
お口の健康は、お口の中だけの問題ではありません。特に歯周病は、糖尿病や心臓病、脳卒中、呼吸器系の病気、さらには妊娠中のトラブル(低体重児出産・早産)など、様々な全身の病気と深く関連していることがわかっています。
お口の中の細菌や炎症物質が、血管などを通じて全身に影響を及ぼすのです。
お口の中を清潔に保ち、歯周病を予防・管理することは、全身の健康を守るためにも不可欠なことなのです。
健康寿命を延ばし、いつまでも元気に過ごすためにも、お口のケアは非常に重要です。
4. いつまでも若々しく、自信のある笑顔でいるために
健康で、白くきれいな歯、そして引き締まった健康的な歯ぐきは、その方の印象を明るく、若々しく見せます。
口元に自信が持てると、自然と笑顔も増え、人とのコミュニケーションもより積極的になれるでしょう。
予防歯科を通じて健康で美しい口元を維持することは、皆様の毎日の生活をより豊かで充実したものにするための大切な要素なのです。
お口のトラブル、どうして起こるの? ~二大歯科疾患の原因と予防法~
予防に取り組むためには、まず、虫歯や歯周病がなぜ起こるのかを知ることが大切です。
虫歯の原因と予防
虫歯は、以下の4つの条件が重なった時に発生します。
虫歯の4つの条件

- 虫歯菌(ミュータンス菌など)
お口の中にいる細菌 - 糖分
虫歯菌が酸を作り出すための栄養源 - 歯の質
歯の硬さや唾液の性質など、虫歯へのなりやすさには個人差があります。 - 時間
歯が酸にさらされている時間が長いほど、虫歯になりやすくなります。
虫歯の予防法

これらの原因に対する予防法は、以下のようになります。
- 虫歯菌を減らす
毎日の丁寧な歯磨きで、歯垢(プラーク)をしっかりと除去する。 - 糖分の摂取をコントロールする
甘いものを食べる回数や時間を決める。だらだら食べを避ける。 - 歯の質を強くする
フッ素を活用して、酸に溶けにくい丈夫な歯を作る。
歯周病の原因と予防
歯周病は、歯周病菌が引き起こす感染症です。

歯周病の原因
歯垢(プラーク)の中にいる歯周病菌が、歯ぐきに炎症を起こし、進行すると歯を支える骨を溶かしていきます。
歯垢が硬くなった歯石は、さらに歯垢が付着しやすくなる温床となります。喫煙や糖尿病、ストレスなども、歯周病を悪化させる要因となります。
歯周病の予防
歯周病菌の棲み家となる歯垢と歯石を徹底的に除去することが基本です。
毎日の丁寧な歯磨きと、歯科医院での定期的な歯石除去・クリーニングが重要になります。また、禁煙などの生活習慣の改善も効果的です。
共通する原因「歯垢(プラーク)」

お気づきのように、虫歯も歯周病も、その主な原因は「歯垢(プラーク)」という細菌の塊です。
つまり、この歯垢をいかに効果的に取り除き、お口の中を清潔に保つかが、両方の病気を予防するための鍵となります。
毎日の歯磨き(セルフケア)が基本となることは言うまでもありませんが、歯並びや磨き方の癖などによって、どうしてもご自身だけでは完璧に汚れを落としきれない部分が出てきてしまいます。そこで重要になるのが、歯科医院でのプロフェッショナルケアなのです。
まきの歯科医院がお届けする予防ケア ~プロフェッショナルケアで健康を守る~
当院では、患者様が生涯にわたって健康な歯を維持できるよう、セルフケアのサポートと合わせて、専門家による質の高い予防プログラムをおすすめしています。
1. 定期検診
お口の健康状態のチェック
予防の第一歩は、現在のお口の状態を正確に把握することから始まります。
定期検診では、虫歯や歯周病になっていないかはもちろん、以下のような点を詳しくチェックします。

- 虫歯のチェック(初期虫歯も見逃しません)
- 歯周病のチェック(歯周ポケット測定、歯ぐきの腫れ・出血の有無など)
- 歯垢や歯石の付着状態
- 噛み合わせの状態
- 詰め物や被せ物の適合状態、破損の有無
- 顎関節の状態
- 舌や粘膜など、軟組織の異常の有無
これらのチェックを通じて、自覚症状がない段階での虫歯や歯周病の早期発見、あるいはそのリスクを発見し、問題が大きくなる前に適切な対処を行うことができます。
検診の間隔は、患者様のお口の状態やリスクに応じて決定しますが、通常は3ヶ月から6ヶ月に一度の受診をお勧めしています。
2. 専門的なクリーニング(PMTC)

PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科医師や歯科衛生士といった専門家が、専用の機器やペーストを用いて行う歯のクリーニングのことです。
普段の歯磨きでは落としきれない、歯の表面に付着した「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の膜を徹底的に除去します。
バイオフィルムは、虫歯菌や歯周病菌の温床となるため、これを定期的に破壊・除去することが、虫歯・歯周病予防に非常に効果的です。
PMTCを受けた後は、歯の表面がツルツルになり、爽快感が得られるだけでなく、汚れが付着しにくくなるというメリットもあります。
コーヒーやお茶などによる軽い着色汚れ(ステイン)も除去できるため、歯本来の白さを取り戻す効果も期待できます。
当院では、必要に応じて「エアフロー」という、微細なパウダーと水を吹き付けて効率的に汚れを除去する機器も使用しています。
3. 歯石除去(スケーリング)

歯垢(プラーク)が唾液中のミネラルと結合して硬くなったものが「歯石」です。
歯石の表面はザラザラしているため、さらにプラークが付着しやすく、歯周病を悪化させる大きな原因となります。
歯石は、一度付いてしまうと歯磨きでは取れません。歯科医院で「スケーラー」という専用の器具を使って除去する必要があります。
当院では、「超音波スケーラー」という、超音波の振動で効率的に歯石を除去する機器と、細かな部分の歯石を丁寧に取り除くための「手用スケーラー」を使い分け、できるだけ歯や歯ぐきに負担をかけないよう、丁寧な歯石除去を心がけています。
4. フッ素塗布

歯を強くする
フッ素には、歯の質(エナメル質)を強くして酸に溶けにくくする効果、虫歯菌の活動を抑える効果、そして初期の虫歯が治る「再石灰化」を促進する効果があります。
歯科医院で定期的に高濃度のフッ素を歯に塗布することは、虫歯予防に非常に有効な方法です。
特に、生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、虫歯になりやすいため、お子様には積極的なフッ素塗布をお勧めしています。(当院では、お子様のフッ素塗布は無料で行っています)
もちろん、大人の方の虫歯予防や、歯の根元が露出してしみる症状(知覚過敏)の軽減にも効果が期待できます。
5. シーラント(小児向け)

奥歯の溝を守る
お子様の奥歯、特に最初に生えてくる永久歯である「6歳臼歯」は、溝が深くて複雑な形をしているため、汚れが溜まりやすく、非常に虫歯になりやすい歯です。
シーラントは、この奥歯の溝を、虫歯になる前に歯科用のプラスチックで埋めてしまうことで、食べカスや歯垢が入り込むのを防ぎ、虫歯を予防する処置です。痛みもなく、簡単に行えます。
6. ブラッシング指導(TBI)

セルフケア能力の向上
どんなに歯科医院で専門的なケアを受けても、毎日のご自宅でのセルフケアがきちんとできていなければ、虫歯や歯周病を効果的に予防することはできません。
しかし、ご自身では毎日しっかり磨いているつもりでも、意外と磨き残しがあったり、力の入れすぎで歯ぐきを傷つけていたりすることが少なくありません。
当院では、歯科衛生士が中心となって、患者様一人ひとりのお口の状態や歯並び、磨き方の癖などを詳しく拝見し、その方に合った最も効果的な歯磨きの方法を丁寧にお教えします。
歯ブラシの選び方、持ち方、動かし方、そして、歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間の汚れを落とすためのデンタルフロスや歯間ブラシの正しい使い方も、実際に練習していただきながら習得できるようサポートします。
必要に応じて、染め出し液を使ってどこに磨き残しがあるかを目で見て確認していただくこともあります。
正しいセルフケアの方法を身につけ、それを毎日実践していただくことが、予防歯科の成功の鍵となります。
日々の積み重ねが、健康な歯を育む

ご自宅でのセルフケアを大切に
歯科医院でのプロフェッショナルケアと、ご自宅でのセルフケアは、お口の健康を守るための両輪です。
プロケアの効果を最大限に引き出し、その良い状態を維持していくためには、毎日の丁寧なセルフケアが欠かせません。
正しい歯磨きを、毎日続けましょう
歯科衛生士から教わった正しい歯磨きの方法を意識して、毎食後、そして特に就寝前には、時間をかけて丁寧に磨くことを習慣にしましょう。
力を入れすぎると、歯や歯ぐきを傷つけてしまう原因になります。歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ち、優しい力で小刻みに動かすのがポイントです。
歯間清掃用具の活用を習慣に
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを完全に取り除くことはできません。
この部分の汚れが、虫歯や歯周病の大きな原因となることが非常に多いのです。
デンタルフロスや歯間ブラシを、1日1回、できれば就寝前の歯磨きの際に必ず使用する習慣をつけましょう。
どちらのタイプがご自身に適しているか、使い方が分からない場合は、遠慮なく歯科衛生士にお尋ねください。
食生活への意識
バランスの取れた食事が、体全体の健康はもちろん、丈夫な歯や歯ぐきを作るためにも大切です。
また、糖分の多い間食や飲み物を頻繁に摂取したり、だらだらと時間を決めずに食べたりする習慣は、お口の中が酸性に傾く時間を長くし、虫歯のリスクを高めます。
規則正しい食生活を心がけましょう。よく噛んで食べることも、唾液の分泌を促し、お口の自浄作用を高める上で効果的です。
かかりつけ歯科医との連携
セルフケアを行っていて分からないことや不安なこと、例えば「フロスがうまく通せない」「歯磨きの時に血が出るのが続く」など、何か気になることがあれば、次回の検診を待たずに、いつでも私たちにご相談ください。
「痛くないから行かない」から「痛くならないために行く」へ

予防歯科について、その大切さをご理解いただけましたでしょうか。
これまでの「歯が痛くなったら歯医者に行く」という考え方から、「痛くならないように、健康を維持するために歯医者に行く」という新しい習慣へ。
それが、皆様の生涯にわたるお口の健康を守るための、最も確実で、そして賢明な方法です。
定期的な歯科検診とプロフェッショナルケアは、決して特別なことではありません。それは、皆様ご自身の未来の健康への大切な投資なのです。
まきの歯科医院は、治療が必要な患者様はもちろんのこと、健康な状態を維持したいと願うすべての患者様にとって、頼れるパートナーでありたいと考えています。
現在、特にお口に症状がない方も、どうぞお気軽に、検診やクリーニングにお越しください。
私たちと一緒に、生涯にわたって健康な歯を保ち、自信あふれる笑顔で過ごせる毎日を目指していきましょう。